親知らず

中1の娘が歯列矯正をする事になりました。
先生には、顎が小さいので歯を4本抜くよう勧められましたが、健康な歯を抜くのは気が引けて断りました。それが出来ないなら下の親知らずを二本抜くように言われました。それならと薦められた口腔外科を受診して手術の進め方の話をされました。
今の所、まだ根っこは無く頭だけが埋まってる状態です。歯を取る際に下歯槽神経と舌神経損傷を傷つけてしまった場合、味覚、知覚障害が一生残る場合もあると言われました。根っこが無くても神経を傷つける事もあるんでしょうか?そもそも、わざわざ埋もれてる親知らずを抜かないと矯正出来ないのでしょうか?そこまで酷い歯並びではないので、そこまでリスクを負う必要なあるのか分からなくなってきたのでアドバイスをお願いします。
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レントゲンなどがありませんので、歯並びの状態を想像しての回答になりますが、歯を並べる隙間が足らないということでしょう。
親知らずは、今後根ができて大きくなる際に前の歯を押して、不正咬合が悪化したり、矯正治療後の後戻りを起こす原因になりますので、矯正学的な立場からは抜いたほうが良いです。
親知らず以外の歯を4本抜いて治療する場合は、治療後のほうが親知らずの部分にスペースができて抜きやすくなりますので、治療後の保定中の抜歯をお勧めしています。親知らず以外の歯を1本も抜かずに治療する場合(非抜歯治療)では、治療中に親知らずが押してきて凸凹がなかなか治らなかったり、後戻りの確率も高くなりますので、なるべく治療前の抜歯をお勧めしています。
ただし、実際に埋まっている親知らずを抜こうとすると、ご質問中に書かれているようなリスクがありますので、当院では「絶対に抜いてください」ではなく、「抜かない(抜けない)場合は後戻りの確率が高くなります」と説明し、患者さんの判断に任せています。
口腔外科の先生に、「頭だけの状態の親知らずを抜くのは一番難しい」という話を聞いたことがありますので、矯正治療の開始を遅らせるという選択もできると思います。矯正治療の開始を遅らせると、今後親知らずに押されて治療開始の際には4本抜歯が必須になってくると予想しますが、4本抜歯さえすれば、大学生になるくらいまでは今と同じように矯正治療可能です


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