矯正装置に慣れるまでの期間(子供で2週間程度)は,多少勉強の妨げになるかもしれません.それ以降は,歯磨きの時間が余分にかかる程度で全く問題がありませんが,本人が不安を感じている場合で受験などの場合は一区切りつくまで待っても宜しいでしょう.
なお,上記質問「子供が矯正治療を嫌がっているのですが?」の回答にもありますように,顎のズレが指摘された場合は,早めの治療をお勧めします.
- カテゴリー別アーカイブ よくある質問と回答
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子供が矯正治療を嫌がっているのですが?
矯正専門医院で相談の結果,顎のズレが無く凸凹の治療のみで良いという事であれば,20歳以降になっても治療可能ですので無理に勧めることはないと思います.
一方,顎のズレが指摘された場合(特に受け口の場合)は,放置すると悪化することが殆どですので,お子様が嫌がっていたとしても”虫歯の治療と同じだと考えて”治療されることをお勧めします.
また,相談の結果,矯正治療に積極的になるお子様もいます。
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顎関節症といわれたのですが、矯正治療は受けられますか?
矯正治療は可能ですが,治療中に顎関節への負担が一時的に増すことがあり,症状が悪化する場合があります.
このような場合は,取り外しの出来る装置を併用しながら治療をすすめていくことになります.
矯正治療後は顎関節への負担は軽減され症状も軽減しますが,最近の疫学調査により顎関節症にはストレスが大きくかかわっていることが解ってきており,歯並びを直しても顎関節症は100%治るわけではないということをご承知ください.
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矯正治療前に,虫歯や親知らずは治しておいた方が良いのですか?
矯正治療をお考えの場合は,少なくとも初診相談後,できれば診断後に虫歯の治療を開始されることをお勧めします.
抜歯が必要な場合は,出来る限り悪い歯を抜くように考えますので該当歯の治療は必要無いこともあります.
さらに,親知らずがあることにより矯正治療が行いやすくなることも多いため,診断後まで抜歯を遅らせるようにしましょう.
なお,腫れたりして痛い場合は,はやめに応急処置を受けるようにして下さい.
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歯ならびを治すために、歯を抜くことがありますか?
必ず抜歯が必要ということではありません.非抜歯ケース・ボーダーケース(抜歯でも非抜歯でも機能的な改善は出来るが,審美的に問題が残る場合など)・抜歯ケース(抜歯しなければ治療できない)があります.
ボーダーケースの場合は,診断時に2つ以上の治療方法を提示し,患者様に選択していただきます.
なお,抜いた所の隙間が残ることは原則としてありません.
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矯正治療により歯の寿命が縮まることはありませんか?
無理な力による矯正治療は、歯の根や周囲の血管を損傷し歯の寿命を縮めることもあります。しかし、適切な矯正治療を行うことは、不正咬合を放置するのに比べて老化に伴う変化を最小にし、かえって歯を長持ちさせます。
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矯正治療を開始するのに適した時期はありますか?
不正咬合の種類によって,矯正治療を開始するのに適した時期が異なります.
顎のズレが無い場合は,12歳以降で歯周組織の状態がよければ60歳でも治療が可能です.
一方,顎のズレが大きい場合は,4歳から治療を開始するほうが好ましい場合もあります.
正確な開始時期は,十分なトレーニングを積んだ矯正専門医でないと難しいものです.
不正咬合がご心配な場合は,6~7歳位に一度御相談いただければ,手遅れということもなく,適切な開始時期をご説明できると思います.
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子どもが、学校の歯科検診で反対咬合で、矯正のお勧めの用紙を持って帰ってきまし た。不正咬合は必ず治療しなければいけないのでしょうか?
最近の学校歯科検診では,虫歯をチェックするだけでなく,歯周病や歯並びについて も保護者の方にお知らせするようになりました.
成長発育期の不正咬合を放置しますと、歯以外にも口の周りの筋肉や顎関節の健全な 成長発育を妨げますし、発音や心理的にも悪影響を及ぼすことがあります。
また、この時期に放置しますと後の治療が難しくなる場合もありますので、先ずはお 近くの歯科医院に御相談に行かれることをお勧めします。
不正咬合は,治療を行わなくても命にかかわる病気ではないため、先天的なものや手 術が必要なものを除いて保険が適用されません。
そのため,治療費も高額になりがちですが、不正咬合の治療はQOL(生活の質)の向 上に欠かせないものといえるでしょう.
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歯並びは遺伝しますか?
不正咬合は,遺伝的な因子と個人的な因子が混ざって現れますので,ご両親と同じような不正咬合になるとは限りません.
しいてあげれば,身長と同じようなものとお考え下さい.ご両親とも身長が高ければ,お子様も身長が高くなることが多いですが,そうでない人も沢山いらっしゃいます.
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矯正歯科は審美歯科に含まれるのですか?
”審美歯科”という言葉は,ここ10年くらいの間で急速に広まりましたが,区分としてはとても曖昧なものです.
本来は,歯を大きく削って上から白いものを被せる治療法を指しましたが,最近では”歯のホワイトニング”や”矯正治療”も含まれているようです.
一方,矯正治療を専門としている医院で”審美歯科”と名乗っている所は殆どありません.
矯正のトレーニングをつんだ先生が多いという意味で,矯正治療を受けられるのでしたら”矯正歯科”を選ばれたほうが宜しいと思います.
なお,当院では”歯のホワイトニング”は行っておりますので,お気軽に御相談ください.